2007年11月18日
ゾック・レポート 序章。
11月15日(木)、16日(金)は、
品川の高輪プリンスホテルでTKC全国会主催、
『ニューメンバーズフォーラム2007』に出席しました。
宿泊での研修、盛りだくさんだったのですが……その様子は後日。
さて、昨日17日(土)の遅い時間に福岡から帰ってきました。
金曜夜に福岡に発ち、1泊2日の駆け足出張。
その目的は、ゾック(ZOC)という、
新しいタクシーの立ち上げのための会議のためでした。
実は縁あって3月からこのゾックを全国に広めるための
プロジェクトに参加しています。
ゾックとは、福岡県北部にある岡垣町に本社を持つ、
遠賀タクシーが昨年6月から実証実験を続けている、
「時間距離併用運賃」によるタクシーをいいます。
【参考】ゾック(ZOC)
http://www.zocworld.co.jp/
通常のタクシーは距離時間併用運賃といって、
小刻みに走った距離を第一に、
低速運転または停車時には時間により
料金が上がるという料金体系を採用しています。
ところがこのゾックは完全予約制であるかわりに、
乗った時間を第一に、距離も加味した料金体系なのですが、
これが実に『メリット』が多いのです。
【参考】ゾックと現行運賃との比較(北九州地区の場合)
http://www.zocworld.co.jp/compare.html
リンク先をご覧のとおり、要するに『安い』んです。
でも、実際には安いということよりも、
(1)料金がおおざっぱ(800円刻み)なので、
メーターの上がりが気にならない
(2)今はGPSつきカーナビなどで所要時間・走行距離がわかるので、
乗る前から料金がわかる(電車や飛行機ではあたりまえ、ですよね)
(3)メーターに時間・距離の残りが表示されるので、
料金が上がる前に止めることも可能
(お客様が料金をコントロールできる)
(4)完全予約制なので、タクシー会社がはっきりわかるので、
安心して利用できる(一見さん同士の関係ではない)
(5)ドライバーさんも予約で仕事が埋まるので、
無駄な待ち時間が少なく、労働時間も読みやすい
(6)したがって、歩合制のことが多いドライバーさんは、
無理してお客様を運んで客扱い(給料)を稼ぐ必要はなく、
安全に運転していれば十分給料は入ってくる
(7)駅待ち・流しをしないので、燃費もあがり、
エコにも貢献しちゃいます
(8)結果、無駄なく運行するので、会社も収益があがり、
ドライバーさんも給料があがりました
といったメリットがあるのです。
青森県五所川原市にいる私の祖父・祖母はかなりのタクシーのヘビーユーザーです。祖父は90歳を、祖母もまもなく80歳ですから、タクシーがなければ生きていけません。生活の一部なのです。
はじめてゾックに乗ったときに、祖父と祖母に使わせてあげたいと思いました。安くて安心なんですからね。
こういったメリットが認知されたのでしょう。
大して広報もしていないのに、遠賀タクシーでは25台のゾックタクシーに対し、1日多いときで1,000件の予約の電話がかかっていたのですね。
東京では1台あたり1日の無線呼び出しがせいぜい1~2件と言いますから、ゾックがどれだけ支持が多かったかがわかると思います。
ところが今、1年以上運行されてきたこの『ゾック』は運転されていません。
今までお使いになっているお客様から多くの惜しむ声を頂いています。
今、全国ではタクシー運賃の値上げ申請が続々と進んでおり、批判を浴びています。
中には値上げしない、あるいは値下げをするという方法で、
対抗しようとしているタクシー会社さんも若干あるように聞いています。
ですが、ゾックは考え方(料金体系)を変えた、いわば新しいビジネスモデル。
これを全部で40台の中堅タクシー会社である遠賀タクシーが提示し、
値上げの波と、国が定めた規制に対して闘いを挑んでいます。
これから、その背景と状況をお話したいと思います。
投稿者 fasio : 2007年11月18日 03:23
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