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2007年11月27日

ゾック・レポート3 現状、そして。

一部では、運航を開始してから1年以上も経ってから
認可申請を提出したことを批判される方がいらっしゃるようですが、
ここで私見で補足をしたいと思います。

遠賀タクシーでは、時間制運賃としては九州運輸局に認可をいただいていました。
しかし、30分で1,600円だけで距離の目安がないと、
安いを通り越して、会社としてのも大赤字になりかねません。

たとえば、30分間高速道路を走れば、理論上は50KMの距離を走ることができます。
それでも時間制運賃では『1,600円』です。

一方、北九州交通圏での従来の距離時間併用運賃では、
50KMを走行すると、小型車でも初乗り590円で1.6KM、
以降363Mで80円かかります。計算すると、11,310円になります。

11,310円に対して1,600円では、経営が成り立ちませんし、
仮に実施したとしても、恐らく不当廉売と言われてしまう可能性があります。

もともと、時間制運賃には観光周遊や冠婚葬祭といった
距離制運賃により難い運送に限定されており、
一般的には半分を移動、半分を待機(観光の場合はガイド)というケースを想定しています。

ということは、たとえば30分の時間制運賃には、
暗黙の「距離の制限」がある
ことになります。
つまり、時間の半分で移動できるであろう前提になることです。

この点は、時間制運賃制度が平成7年に導入された際の行政指導に表れており、
東京都個人タクシー協会のホームページ
に、下記の文書が残っています。

「時間制運賃制度の適用方法等の徹底について」
では、60分で15Kmを超えないこととなっています。

(この点は、現状のゾックの運賃設定をご覧いただいてもわかるとおり、
ゾックが距離も併用したとしても、現行のタクシーより大幅に安くなるのですから、
距離無制限となると、採算が採れなくなることはわかると思います)

遠賀タクシーでは、時間制運賃を導入するにあたり、
実際に一般道での運行上、30分でどの程度の距離を走行するのかを測定してみました。
その結果、30分で11Km、15分で5~6Kmという結果を得ました。

つまり、行政がいう基準を、地域の実勢にあわせて作り変えたに過ぎません。

しかし、距離を併用した点が問題になり、
遠賀タクシーは今年の9月28日に行政処分を受けました。
(参考:西日本新聞HP)

なお、このような行政処分は、毎月それなりの数が出されており、
遠賀タクシーが行政処分を受けた
9月も、合計9件の処分が出されています。
遠賀タクシーが非常に悪質だから処分を受けたとまでは言えないと思います。


そこで、
10月26日に時間距離併用運賃(ゾック)の認可申請を提出しました。
(西日本新聞HP参照)

一方で、地元のタクシー協会がこの認可申請に反対意見を出したようです。

このことを皆様はどう思われますか?

ゾックは、時間制運賃を、お客様に使いやすく、
事業者として続けられ、そしてドライバーにも優しく、
三者から合理的な形にしたものなのです。

それでも反対するということは、他のタクシー事業者は経営努力を放棄し、
自分の都合のよいビジネスしか認めない

……ということにつながらないでしょうか。

ここで強調したいのは、ゾックは安売りではないということです。
時間制運賃に制限をかけて、安くなりすぎないようにしたに過ぎないのです。

ミクシィにゾックを応援するコミュニティを立ち上げました。
本ブログはもちろん、ゾックのような取り組みを応援したい方、
ゾックを実際にご利用されて応援したい方、是非登録ください。

ゾック【ZOC】応援し隊
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2817978

メッセージなどは必ず遠賀タクシーならびにドライバーの皆様にお届けいたします。

2007 11 27 | この記事へのリンク | この記事へのコメント (0) | トラックバック (0)

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2007年11月20日

ゾック・レポート2 新聞記事。

H19.11.16の朝日新聞朝刊(全国版)に、ゾックのことが掲載されました。

『値下げ 国に 挑む』

この記事は、ゾックの今までの経緯と現在おかれている状況を、かなり正確かつコンパクトに伝えています。

今まで、値下げが認められなかったのは、経営状況を圧迫し、結果としてドライバーの待遇が悪くなり、あるいは安全な運行を妨げるからという理由によるものでした。過去に遠賀タクシーが半額運賃の申請をしたときはこのような理由だったのです。


ですが、ゾックは違うのです。

実際に、遠賀タクシーでは黒字化を達成し、十分採算が取れるだけではなく、ゾックドライバーについては待遇も改善されていました。


9月に遠賀タクシーが受けた運転停止の処分は、『認可されていない運賃でタクシーを運行したから』という理由でしたが、そもそも認可されている(遠賀タクシーも認可を受けていた)時間制運賃には無理があり、この無理を排除するために設けた『距離の基準』について、認可されていないからダメで処分になった、というのが経緯です。


認可された運賃どおりに営業をしていなかったことは確かに法令を遵守しなければならない、法治国家の住民としては問題だったかもしれません。


でも、ひとつ確認いただきたいのは、処分の理由は『危険だから』だとか『ドライバーの待遇が悪くなった』というような理由ではないのです。

今も続々と遠賀タクシーにはご利用者の方々から再開を望む声が届いています。

2007 11 20 | この記事へのリンク | この記事へのコメント (0) | トラックバック (0)

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2007年11月18日

ゾック・レポート 序章。

11月15日(木)、16日(金)は、
品川の高輪プリンスホテルでTKC全国会主催、
『ニューメンバーズフォーラム2007』に出席しました。
宿泊での研修、盛りだくさんだったのですが……その様子は後日。


さて、昨日17日(土)の遅い時間に福岡から帰ってきました。
金曜夜に福岡に発ち、1泊2日の駆け足出張。


その目的は、ゾック(ZOC)という、
新しいタクシーの立ち上げのための会議のためでした。


実は縁あって3月からこのゾックを全国に広めるための
プロジェクトに参加しています。


ゾックとは、福岡県北部にある岡垣町に本社を持つ、
遠賀タクシーが昨年6月から実証実験を続けている、
「時間距離併用運賃」によるタクシーをいいます。


【参考】ゾック(ZOC)
http://www.zocworld.co.jp/


通常のタクシーは距離時間併用運賃といって、
小刻みに走った距離を第一に、
低速運転または停車時には時間により
料金が上がるという料金体系を採用しています。


ところがこのゾックは完全予約制であるかわりに、
乗った時間を第一に、距離も加味した料金体系なのですが、
これが実に『メリット』が多いのです。


【参考】ゾックと現行運賃との比較(北九州地区の場合)
http://www.zocworld.co.jp/compare.html

リンク先をご覧のとおり、要するに『安い』んです。
でも、実際には安いということよりも、


(1)料金がおおざっぱ(800円刻み)なので、
   メーターの上がりが気にならない

(2)今はGPSつきカーナビなどで所要時間・走行距離がわかるので、
   乗る前から料金がわかる(電車や飛行機ではあたりまえ、ですよね)

(3)メーターに時間・距離の残りが表示されるので、
   料金が上がる前に止めることも可能
   (お客様が料金をコントロールできる

(4)完全予約制なので、タクシー会社がはっきりわかるので、
   安心して利用できる(一見さん同士の関係ではない

(5)ドライバーさんも予約で仕事が埋まるので、
   無駄な待ち時間が少なく、労働時間も読みやすい

(6)したがって、歩合制のことが多いドライバーさんは、
   無理してお客様を運んで客扱い(給料)を稼ぐ必要はなく、
   安全に運転していれば十分給料は入ってくる

(7)駅待ち・流しをしないので、燃費もあがり、
   エコにも貢献しちゃいます

(8)結果、無駄なく運行するので、会社も収益があがり、
   ドライバーさんも給料があがりました


といったメリットがあるのです。


青森県五所川原市にいる私の祖父・祖母はかなりのタクシーのヘビーユーザーです。祖父は90歳を、祖母もまもなく80歳ですから、タクシーがなければ生きていけません。生活の一部なのです。
はじめてゾックに乗ったときに、祖父と祖母に使わせてあげたいと思いました。安くて安心なんですからね。


こういったメリットが認知されたのでしょう。
大して広報もしていないのに、遠賀タクシーでは25台のゾックタクシーに対し、1日多いときで1,000件の予約の電話がかかっていたのですね。
東京では1台あたり1日の無線呼び出しがせいぜい1~2件と言いますから、ゾックがどれだけ支持が多かったかがわかると思います。


ところが今、1年以上運行されてきたこの『ゾック』は運転されていません。
今までお使いになっているお客様から多くの惜しむ声を頂いています。

今、全国ではタクシー運賃の値上げ申請が続々と進んでおり、批判を浴びています。
中には値上げしない、あるいは値下げをするという方法で、
対抗しようとしているタクシー会社さんも若干あるように聞いています。


ですが、ゾックは考え方(料金体系)を変えた、いわば新しいビジネスモデル。
これを全部で40台の中堅タクシー会社である遠賀タクシーが提示し、
値上げの波と、国が定めた規制に対して闘いを挑んでいます。

これから、その背景と状況をお話したいと思います。

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